健康ラブなナースの日常
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自分を批判する癖に気づいて、優しくなりたい


 みなさんこんにちは。

 このブログでは、現役看護師が、健康について考え、実践したことなどを気ままに綴っています。

私自身、自分に厳しく、1人反省会もよく開催してしまいます…。自分とは一生共にする仲間なので、優しくいたいと思っているのですが。

そんな中でセルフコンパッションについて知ったので共有したいと思います。

セルフコンパッション(自己慈愛)とは

 

 自分に対して思いやりや優しさを持ち、困難な状況や失敗に直面したときに自分を責めず、温かく接することを指します。

心理学者クリスティン・ネフが提唱したこの概念は、近年、メンタルヘルスの分野で注目を集めています。セルフコンパッションを実践することで、心の健康やストレス管理に大きな効果があることが示されています。

セルフコンパッションの方法

セルフコンパッションには3つの主要な要素があり、これらを実践することがセルフケアを深めるための基本となります。

1. 自己への優しさ(Self-Kindness)

自分自身に対して温かく接し、批判的な態度を取らないことが重要です。失敗したときやつらい状況にあるとき、つい自分を責めることが多いですが、その代わりに友人に接するように、自分を思いやる姿勢を持つことが求められます。たとえば、自分に「大丈夫、誰にでもこんなことはある」と言い聞かせることで、自己批判を避けることができます。

2. 共通の人間性(Common Humanity)

人生の困難や失敗は誰にでもあることを理解し、自分だけが孤立した特別な存在ではないと認識することです。これにより、失敗や苦しみを過度に個別化せず、他人とのつながりを感じることができます。

3. マインドフルネス(Mindfulness)

自分の感情や思考を否定せず、ありのままに受け入れることです。つらい感情を抑え込んだり、否定したりするのではなく、それを冷静に観察し、過剰に反応しないようにすることで、精神的な安定を保つことができます。

セルフコンパッションのメリット

セルフコンパッションを実践することには、さまざまなメリットがあります。

1. 自己批判の軽減

多くの人が失敗や過ちに対して自己批判的になりがちですが、セルフコンパッションを身につけることで、自分に対する厳しい批判が軽減されます。これにより、自己肯定感が向上し、自分に対して優しくなれます。

2. 感情的回復力の向上

セルフコンパッションを持つことで、ストレスや失敗に対する反応が柔軟になり、感情的な回復力が強化されます。困難な状況でも落ち込みすぎることなく、前向きな気持ちで乗り越えることができるようになります。

3. 人間関係の改善

自分に優しくできる人は、他者にも優しくなれることが多いです。セルフコンパッションを実践することで、他者に対する共感力や思いやりが高まり、良好な人間関係を築きやすくなります。

4. ストレス管理の向上

自分を批判するのではなく、思いやりを持って接することで、ストレスが軽減されます。セルフコンパッションは、ストレスフルな状況でも自分を守り、メンタルヘルスを維持する効果があります。

健康への効果

セルフコンパッション(自己慈愛)は、健康にさまざまなポジティブな影響を与えることが知られています。精神的な健康に加え、身体的な健康にも良い効果をもたらすため、注目されています。以下は、セルフコンパッションの健康への主な効果です。

1. 精神的健康の改善

セルフコンパッションは、精神的な健康に対して特に大きな効果を発揮します。

ストレス軽減

セルフコンパッションを持つ人は、自分を過度に批判することなく、困難な状況に対処できるため、ストレスレベルが低下します。自己批判を減らし、柔軟で前向きな姿勢を保つことで、ストレスによる心身の負担が軽減されます。

不安やうつ症状の軽減

自己批判や過度な自己期待は、不安やうつ症状を悪化させることがありますが、セルフコンパッションを取り入れることでこれらの症状が緩和されることが研究で示されています。自分に対して思いやりを持つことで、自己否定の悪循環を断ち切り、気分が改善されます。

感情的回復力の向上

困難な状況に直面しても、セルフコンパッションを持つ人は感情的に回復する力が高くなります。失敗や逆境に対して柔軟に対応でき、落ち込みからの立ち直りが早くなります。

2. 身体的健康への効果

精神的な健康の改善は、間接的に身体的な健康にも良い影響を与えます。

免疫機能の強化

セルフコンパッションが高い人は、慢性的なストレスが減少するため、体内の免疫機能が強化されることが示されています。ストレスが免疫系を抑制し、感染症や病気のリスクを高めるのに対し、セルフコンパッションがストレスホルモン(コルチゾール)の分泌を抑え、免疫力を高めることが期待されています。

心血管系への効果

セルフコンパッションを実践することで、血圧や心拍数が安定し、心血管系の健康が向上する可能性があります。これは、セルフコンパッションが心の平穏を保ち、ストレスを軽減することで、心臓や血管にかかる負担を減らすためです。

• 健康的な生活習慣の促進

セルフコンパッションを持つ人は、より健康的な生活習慣を維持しやすくなります。自己批判が少ないため、過食や飲酒といった不健康な対処行動に陥りにくく、運動や栄養バランスの取れた食事といったポジティブな行動を続けやすい傾向があります。

3. 睡眠の質の向上

セルフコンパッションを実践している人は、より良質な睡眠を得やすいことがわかっています。過度な自己批判や不安感は睡眠の妨げになりますが、自分を思いやり、肯定的に捉えることで、安心感が高まり、深い眠りにつながるのです。

4. 人間関係の向上

セルフコンパッションを持つ人は、他者にも優しく、思いやりのある態度で接することができます。自分に対して慈しみを持つことで、他者に対しても寛容になり、人間関係が円滑に進むことが多く、社会的なつながりが強化されます。これがさらなる精神的な安定感や幸福感につながり、健康全体にプラスの影響を与えます。

いかがでしたか?

セルフコンパッションは、精神的および身体的な健康に多くのメリットをもたらします。ストレスや不安の軽減、免疫力の向上、心血管系の健康維持、さらには睡眠の改善や良好な人間関係の構築といったさまざまな効果が期待でき、健康寿命を延ばすためにも重要な要素となります。

ABOUT ME
miyu
三次救急も担う、総合病院で看護師として勤務しています。3交代、休憩もとれないくらいの多忙さや、患者さんと関わる中で、健康について強く意識するようになりました。